職場結婚した山村雄介・浩子の夫婦は結婚後すぐに転勤となり神戸から神奈川県內の社宅に移り住んだ。
社宅には浩子の新人時代の同僚だった角田久が妻と暮らしており、また、いくつかの隣人家族との付き合いもでき、それほど大きな軋轢もなく社宅の雰囲気になじむことができた。
しかし、自分の不註意が原因で噂が大げさに社宅中に拡がることや場合によっては住人のプライバシーを蔑ろにした社宅の規則などに嫌気が差し、マイホームさがしを始めるが、折からの地価高騰により物件の立地は當初希望していた東京や神奈川県東部を離れ始める。